アプリケーションでは、GStreamer の強力なデバッグシステムを活用して、パイプラインに関する問題をデバッグできます。デバッグシステムを使うと、エレメントはこのデバッグシステムに出力を書き込み、実際に行っている処理を記録します。デバッグシステムはエラーの報告には使われませんが、エレメントが正確に何をしているかを追跡するには非常に有益で、その内容は、アプリケーションのさまざまな問題 (シークの失敗、同期していないメディアなど) をデバッグするときに役立ちます。
GStreamer ベースのほとんどのアプリケーションは、コマンドラインオプション --gst-debug=LIST および同種のオプションを受け付けます。リストは、カテゴリとレベルのペアをカンマで区切ったリストから構成され、特定のデバッグカテゴリのデバッグレベルを設定できます。たとえば、--gst-debug=oggdemux:5 と指定すると、Ogg デマルチプレクサエレメントのデバッグが有効になります。ワイルドカードも使用できます。デバッグレベルに 0 を指定すると、すべてのデバッグが無効になり、5 を指定すると、すべてのデバッグが有効になります。中間の値を指定した場合は、一部のデバッグのみが有効になります (メッセージの重要度に基づきます。たとえば、2 を指定した場合は、エラーと警告の表示を行うだけです)。以下に示すのは、利用可能なオプションのリストです。
--gst-debug-help は、利用可能なデバッグカテゴリを表示して終了します。
--gst-debug-level=LEVEL は、デフォルトのデバッグレベルを設定します (0 (出力なし) から 5 (すべて) までの値を指定します)。
--gst-debug=LIST は、category_name:level ペアをカンマで区切ったリストを取り、個々のデバッグカテゴリに対して特定のデバッグレベルを設定します。たとえば、GST_AUTOPLUG:5,avidemux:3 のように指定します。別の方法として、環境変数 GST_DEBUG で必要な指定を行うやり方もあります。どちらの方法を使っても、得られる結果は同じです。
--gst-debug-no-color は、デバッグ出力のカラー出力を無効にします。デバッグ出力のカラー出力を常に無効にするには、環境変数 GST_DEBUG_NO_COLOR に 1 に設定します。ページャの出力が乱れるのを防ぐためだけにデバッグ出力のカラー出力を無効にする場合は、代わりに less -R を使ってみてください。
--gst-debug-disable は、デバッグをすべて一括して無効にします。
--gst-plugin-spew は、GStreamer プラグインのロード中のエラーの出力を有効にします。