10.3. 結び

最初のサンプルアプリケーションはこれで終わりです。実際にアプリケーションを作成してみるとわかるように、パイプラインのセットアップは非常に低レベルでありながら、きわめて強力です。このマニュアルのあとの方では、さらにハイレベルなインタフェースを使って、もっと少ない労力でより高機能なメディアプレーヤーを作成する方法を示します。このテーマは、パートIVGStreamer アプリケーション開発マニュアル 日本語訳 (0.10.25.1) で取り上げます。ただしその前に、GStreamer 内部の高度な側面について、もう少し掘り下げてみておく必要があります。

サンプルアプリケーションの構造を見ればすぐわかるとおり、"filesrc" エレメントは、ネットワークからデータ読み取るエレメントや、デスクトップ環境との統合が容易なその他のデータソースエレメントと簡単に置き換えることができます。また、ほかのデコーダとパーサ/デマルチプレクサを使うことで、別のメディアの種類をサポートすることもできます。Linux ではなく、Mac OS X や Windows、FreeBSD を使っている場合には、別の音声シンクを使用できます。また、音声ファイルを再生する代わりに、filesink を使って音声ファイルをディスクに書き込むこともできます。オーディオカードソースを使えば、再生の代わりに音声をキャプチャすることもできます。これらはいずれも、GStreamer の非常に優れた特徴であるエレメントの再利用可能性をよく示しています。